イギリス製のアンティークチェア
- 渡辺木工

- 7月21日
- 読了時間: 2分

今日はイギリス製のサイドチェアの修理です
この椅子全体をオーク材で作られています
イギリスのアンティークチェアといえば材料はオーク材ですね オークは硬くて粘りがあるので細く加工しても折れにくく、椅子の材料には最適です きちんと修理すれば長く使えるでしょう
お問い合わせ頂いたのは足元の貫の付け根が折れてしまったことですが、木組みが全体的に緩んでいてギシギシ動きます 一度全て分解することにしました

木組みは大体ダボ組でしてあるようです ダボ組とは繋げる部品同士に穴をあけてダボという丸棒を差し込んで繋げる方法です
ダボで組み立ててあると、少し木組みが緩んてくると負荷がダボに集中してしまうので折れてしまうことが多いのです この椅子は折れているのが1本、ひびが入っているのが2本、いずれも交換です
イギリス製なのでダボのサイズもミリではなくてインチ?なのでしょうか 市販のものでは太さが合わないので新たに作ります

折れたダボはドリルやつぼギリなどの道具を使ってきれいに取り除きます
折れて穴に残った木を削り取るだけなのですがこれが結構大変です もともと接着剤をつけて差し込んであるのでカチカチに固まっています それをちょっとずつ削って取るのです 削りすぎて穴が大きくなってしまうと組み立てられなくなってしまうので気が抜けません
古くなった接着剤の塊も削り取っておきます

準備ができたら組み立てです
パートごとに組み立てておいて、最後に全体を組み上げます 繋目の一つ一つの直角、すき間がないかなどをチェックしながらの作業です ゆがみを見逃すと脚4本がちゃんと床に接地しなくなってしまうので確認が大事ですね

前脚にある大きな丸い膨らみのある装飾がイギリスアンティークらしいポイントですね 背板にある彫刻もよいアクセントになっていて素敵です これからも長くお使いになれればと思います




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