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脚が折れた椅子を直す

  • 執筆者の写真: 渡辺木工
    渡辺木工
  • 7月1日
  • 読了時間: 2分
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ウィンザーチェアはほぼ無垢の木でできているので、時間と共に木肌に艶が出てきて良い風合いになってきます

ただウィンザーチェアは座面の厚い板に穴をあけて脚や背の部材を差し込んでいるのですが、時間が経つとその差し込み部分が緩んできます そのまま使っていると写真のように脚や背もたれの付け根が折れてしまうことがあります


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このいすも長く使われる中で組付けが緩んできていました 部品同士の差し込み部分はどうしてもやせてしまったりへこんでしまったりするのは

仕方ないところ 痛みも長く愛された結果ですね



まず分解して部品の痛みを確認します



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このいすの材料はブナの木でした


これから細く削っていくのですが、

削った後で木目が切れないように

木目がまっすぐ通った材料を選びます




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旋盤で折れてしまった元の脚と

寸法を合わせながら削ります


幸い他の部品は使えそうなので

瘦せた差し込み部分にアイロンの蒸気を

あてて少し膨らませておきます





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部品の準備ができたら組み立てです


脚も背も細身の部材で組んである

どこから見てもきれいな

立ち姿の美しいいすです


脚を組んだら楔を打ち込んで接着剤が乾くのを待ち 部分的に塗装して終わりです


このいすは今はあまり使われないラッカー塗装で仕上げられていました 主流のウレタン塗装と違い擦り傷がつきやすく、熱い食器などをおくと白いあとがはっきりついてしまったり、耐久性は劣るのですが、時間とともに温かみのある艶、よい味が出てきます

アンティークの家具を選ぶときは塗装方法も意識してみるといいかもしれません


 
 
 

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